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箱男
出会って2週間、私は男がきれい好きなんだと思っていた。
出会って1週間、私は男が潔癖症なのだと思った。
出会って2カ月、私は男の正体が「箱男」なのだと知った。

男はとにかく部屋がきれいな状況でないと、落ち着かない。
だから散らかすことが最も得意とする女でさえ、
極力、男の部屋を荒らさないよう気をつけていた。
また男は洗濯物の干し方にもポリシーがあった。
Yシャツは必ずハンガーに掛けて、第1ボタンと第3ボタンを止める。
適当にハンガーに引っ掛ける女の干し方は、男の苛立ちを産んでいた。

ある朝、男はこういった。
「1つ、お願いがあるんだ。掃除のできる女になってくれ」
女が返事に臆していると、
「すぐにはできないと分かっている」
という男のことばで、その緊張した顔が瞬時に緩んだ。

そして女はふと気がついた。
男はこまめに洗濯も掃除もするのに、どうして洗濯物の畳み方だけは
4つ折のような乱雑さなのだろう。
鏡の前で髭を剃る男に尋ねた。
「ねぇ、どうしてそんなにきれい好きなのに、洗濯物の畳み方だけは雑なの?」
「気がついたんだよ。きれいに畳んでも、
すぐに引き出しの中でぐちゃぐちゃになるからさ。諦めたんだよ」
「他はきれい好きなのに……。どうしてそこだけ?」
「モノが出ているのがいやなんだよ。箱にさえ入っていればいいんだ」

ことばがでなかった。

出会って2週間、私は男がきれい好きなんだと思っていた。
出会って1週間、私は男が潔癖症なのだと思った。
出会って2カ月、私は男の正体が「箱男」なのだと知った。
男と一緒にいるようになって、2カ月目の朝のことだった。
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[2007/09/28 19:07 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
感覚の鈍化
何かを見落としている気がする。
しあわせ過ぎて、何かが見えなくなっている気がする。
しあわせにどっぷり浸かるのは、とても希少なことだし、
どんなに望んでも手に入らない人もいる。
自身も5年間、このしあわせを切望し続けてきた。

でも、なぜだろう。
胸のどこかで小さな穴から風が漏れてゆく。
虚無感? 何だろう。
何か、焦りにも似たような。

鋭かった感覚が鈍化されてゆく。
柔らかくなる反面で鈍化される感覚。

悲しい歌が歌えない。
苦しさも、どこかいままでとは違う苦しさ。
相手の反応が怖い。
鈍化していく自分の何かが怖い。

目の前で先輩が、
「あぁ~~、つらい。つらいなぁ~~」
といいながら水を飲んでいる。
あぁ、シュール。
[2007/09/27 15:56 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
最高の朝食を……
Image437.jpg



東京と山梨の境目辺りの川べりで。
790円の超リッチな朝食を最愛の人と摂る。

こうして考えると、しみじみ自分はマルクなったなぁと感じる。
いままで、朝食なんてどうでもよかったし、
ゆっくりする喜びも知らなかったし、
尖ったまんまでも別に不自由はないし、
ただ自分の胸がちくっとしているだけだった。

でもいまは、いつも穏やかでいつもにこにこ。
790円の朝食が、最高に輝いて見えた。
そして、最高においしかった。
[2007/09/22 18:45 ] | 未分類 | コメント(2) | トラックバック(0)
異邦
「ねぇ、私は普通の人?」
と訊ねると、
「普通ぢゃないね」
と男は答える。
「そういうあなたは?」
と女が聞くと、
「俺は普通だよ」
という。

空が私なら大地は君、
東の空が緋色に染まるとき、
私たちは触れ合うことを許される。
普通と何と聞く私に
普通はない、普通は即ち己自身と
男は眠そうに答えた。

やはり男にとって私は、
ちょっと振り向いただけだったのだ。
だから女は男に、さよならと一言だけ手紙を書くことにした。

[2007/09/22 06:27 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
ONE DAY
「君が1日おとなしく家で待っていられるとは思えないな」
と、その初対面にも関わらず、図々しい男の図々しい口が動いた。
こういうとき、針と糸を欲してしまう。
そんなこともあったなと、自分の2倍はあるだろう、
男のシャツを干しながら、青い空を見て遠い過去を思い出した。

この1日が、とても愛おしかった。

咳も止まず、起き上がることもだるかった。
男を起こしてYシャツとハンカチにアイロンをかける。
男は最近、やたらと目覚めがよい。
そしていつも通り、ラジオをつけてシャワーを浴びにいく。
30分後、男を見送って洗濯物を干す。

そこから17時まで休んで、夕飯の買い物に出る。
お花を生けて、ご飯を作って、掃除をして、帰りを待つ。

そんな主婦みたいな生活が、とても、心地よい。
[2007/09/20 23:03 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
去る犬。
熱と激しい喉の痛みに苦しみ、
朝方、午前半休の連絡を会社に入れた。

その犬は、Vallo といって、もう7歳になる。
いつも私を見守ってきた。
いかなるときも。

体重が38kgになったときも、
変な男に引っかかって振り回されたときも、
富士山に登って帰ってきたときも、
いつも、犬はそこにいた。

犬が私を見ることはなく、
いつも少し上を向いて誰かを見ていた。
泣きそうな目で見ていた。
いつも、悲しそうだった。

そして犬の顔は、己自身と気がつくのに
7年もかかってしまった。

「しあわせになってはいけない」
なんて、誰にもいわれていない。
分かっている。
自分で追い込んでいるのだろう。
そうやって、こころに壁を作っているのだ。
人のことなんて、いえやしない。

犬はそれを知っていた。
犬はいつも何かを見ていて、いつも泣きそうな顔だった。
犬はいつも、私を見上げていた。
だけどばかな私はそれに気がつけず、
犬は誰を見ているのだろうとさえ、思っていた。

だから私は、
「もう、泣かなくていいんだよ」
そういって、強烈なめまいと発汗の中、
7年間、慣れ親しんだその犬の絵を、
壁からそっと下げた。

「ゆっくり、休んでね。7年間、どうもありがとう」

次に目が覚めると、犬はいなくなっていた。
犬がいなくなったことに、男はまったく気がつかなかったけれど、
その男の鈍感さにいささか救われた気がした。
そうして、犬は私のもとから、去った。
[2007/09/19 12:01 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
ふたり一緒に、1から始める
いつもここはいきなり始まる
一緒にいると時間はゆったり、でも振り返るとすごく早く過ぎていく

何かを求めていたわけでもなかったし、
何かを欲していったわけではなかった
ただ、素直にいっただけだった

回りだすふたりの時間

「もういいぢゃないか、過去は忘れないか。
 いまから、ここからまた生まれ変わらないか。
 ふたりで、一緒にがんばらないか?」

楽になることが怖かった
しあわせになることは、もっと怖かった

「ついてきてくれるか?」

といったとき、僅かに私の肩を掴むその手に力が入った
大きな不安と、大きな覚悟が伝わる

そうしてようやくふたりは、同じ空を眺めて、
同じ道を、同じ方向に向かって、歩き始めた
[2007/09/18 12:35 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
「モノを作る」ということ
それは少しの妥協も許さないこと。
たとえば、LIVE PARKの衣装。

相手はもう50過ぎのおばちゃんが作ってくれているが、
一切、妥協は許さない。
遠慮ない赤の嵐。
一発校了できずに校正戻しを送り返す。

性格悪いと思う。
頼み方、あるかもしれない。
だけどきっと、これが私なんだ。

素人相手ならかまわない。
でも、相手がプロなら容赦はしない。
そうしなければ、本当に自分が満足いくものが
作れなかったから。
そして、そうやって衝突してきた人とは
ほとんど仲良くなっているのだ。
信頼をおいてもらえるのだ。
自分の作ったものを、完全に着こなせる相手として選んでもらえる。

だから私は妥協を許さない。
それがたとえ、どんなに大事な人であっても。
それが、私のモノ作りにおける信念。
[2007/09/15 07:02 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
あれほど好きだったのに
休日の朝が嫌いになりそうだ。
[2007/09/15 06:57 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
行きたいところ。
ねぇ、すべてが落ち着いたら行きたい場所があります。
始発点に行きたいの。

とても、大切な場所だから。
[2007/09/12 08:06 ] | 未分類 | コメント(2) | トラックバック(0)
私、うつぢゃない?
この半年は一体、何だったのだろう。
心底疲れ果てました。

抗鬱剤の副作用で発熱と拒食・過食を繰り返し、加えてめまいに貧血と倦怠感。
おかげで自分の周りの人員整理はばっちり。
不思議と、去っていった人たちに未練はありません。
「そんなものだったのか」、レベルです。強がりではなく。

5年ぶりにきちんとした恋愛が始まって、
その人に病気のことを伝えるのがどれほど勇気がいったか分かる?
下手したら自ら、目の前の幸せをぶち壊す行為だよ。
それでもいわずにはいられなかった。
それでも彼は受け止めてくれた。
正直、無理だって思っていた。
彼には私は受け止められないって、本心では思っていた。
だけど、違った。
受け止めようとしてくれている。

その結果がこれ?
「うつでは……ないですね」

「うつになったのは抗鬱剤が合わなかったからですね」

ねぇ、この結果がこれ?

頭では分かっている。
彼もこういう。
「よかったぢゃん。これから、楽しいこと、幸せなことがいっぱいだよ」

だけど、耐えられない。
彼の腕に痣が残るほどきつく掴んで、声を上げて泣いた夜。
[2007/09/10 17:56 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
THE えんぺらーずたいむ。
やっぱええって。
まぢで。

ゲネプロでもエンペラーであってほしい。
多分、あの楽器隊の一瞬迷って引いてたのがまたよかった。

独り言。
約4名にしか伝わらない独り言。
[2007/09/09 22:32 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
大切なモノ。
いまの私の大切なモノ。
Image432.jpg


迷ったとき、しんどいとき、つらいとき、
あの日のあの時を思い返して、また一歩前に進む。
例えそれが人から見たときに、
まったく進んでいないぢゃないかといわれても。
[2007/09/08 20:08 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
ありがとう。
彼はよく、「ありがとう」と、私にいうのです。
私はそれを素直に受け取れないのです。
なぜなら、彼のほうが私にいろいろしてくれているのです。

彼がただそばにいるだけで、私はあの恐ろしくきつい薬を飲まなくてよいのです。
彼がただそばにいるだけで、睡眠薬を飲まなくても眠れるのです。
彼がただそばにいるだけで、精神安定剤を飲まなくても精神安定できるのです。
彼がただそばにいるだけで、しあわせなのです。

だから、私はお礼をいわれるほどのことなど、していないのです。
それでも、笑って「ありがとう」といわれると、
うれしい反面で、切なくなるのです。


多くの人が、
「素直ぢゃないね」
「君なら、1人でもやっていけるよ」
「一緒にいて楽しいよ」
といってくれるのですが、私はそれを作り笑顔で「ありがとう」と流すだけ。
まったくうれしくない。

彼は、素直にならないと口をきいてくれません。
何かをやろうとすると、「大丈夫かー? お前、できないからなー」と笑っていいます。
そして、
「一緒にいて、うれしい」
といってくれます。

だから私は、彼を好きなんです。
だから彼は、私にとって特別なんです。
だから、「ありがとう」がうれしくて、切ないんです。
私こそ、「ありがとう」、だから。
[2007/09/06 12:27 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
死神
「かごめかごめ」が脳内で回り始めたら危ないと思え。
歌が止んだとき、決して振り向いてはいけない。

そこには死神しか立っていない。
振り返ると、死神が持っているブラックリストに名前を書かれる。

そして2度目のかごめかごめが止んだとき、
死神が持っているあの槍のようなもので魂を抜かれるんだ。
器である身体だけが現世に残されて、魂をあの世に持っていかれる。

昨晩、死者を迎えに行く死神とすれ違い、
目をつけられた、女の戯言。
[2007/09/05 08:39 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
「やっぱり好き……」、そのせめぎ合い
そんなに長い付き合いではなかったから、すぐに別れられると思っていた。
そもそも、好きな人ができたら分かれるつもりだったし。

だけど、やっぱりなかなか別れられない。

………………タバコ………………



くはぁ~~~~~~~!!!
吸いたいー!
ぷはーしたい、ぷはー!



でも、彼の顔が目の前をよぎるわけです。
私にとってタバコ吸っちゃうことは浮気に匹敵するくらいタブーなこと。
だって、もう吸わないって約束したから。

さっきから仕事をめっちゃやってみたり、
携帯開いてダーリンの顔を拝んだり、
先輩にちょっかい出しに行ったり……。

が、この最後の手法が「下手こいた」。
チョコやきつねちゃんブラウザのピンバッチもらって
「さぁ、仕事に戻ろうとした瞬間。
見えちゃったのよ、元カレの姿(←KENTメンソール1mg)。。。

この苦しみをどうすりゃいいの、誰がボクを救ってくれるの?(←ダーリン)
うん、吸わないよ。
吸わないように自分にいいきかせるためにこれ書いてんだから。。
[2007/09/03 17:19 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
2時間半
「一緒に帰って、一緒にお風呂に入って、一緒にご飯を食べて、
 一緒に、寝る。それだけで、しあわせだ」

たまには運動不足解消のためにも一駅分歩きたいという男に付き合って、
夜遅い町を2人で歩いた。

いつも男は閑静な住宅を見ながら、
あれはよい、これは悪いと良し悪しを述べたがる。
そもそも、そこまで家に興味のない私にとっては、
むしろそれほど熱心にその家々について語る男を眺めるほうが、
よほどおもしろい。

あと2時間半もすれば男を起こさねばならない。
男は7時に家を出ねばならない。

「ぢゃ、6時半に起こせばいいかしら?」
私がそう聞くと男は、
「6時に起こしてくれ。しばらくお前とゆっくりしたいんだ」
そういってアラームを6時にセットした。

「一緒に帰って、一緒にお風呂に入って、一緒にご飯を食べて、
 一緒に、寝る。それだけで、しあわせだ」

そういった男のことばが、なぜか脳裏によぎった瞬間だった。
[2007/09/02 03:36 ] | 未分類 | コメント(2) | トラックバック(0)
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