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あれから3年
まつりの由来をご存知の方は、
現代でどのくらいいらっしゃるのだろうか。
もともとは、神を祀るというのが転じて祭りとなった。
彼女は、平安文学専攻で「祀り」をテーマにした卒論を書いた。
近代文学を専攻していた私とは間逆で、
私が変態性欲心理を探し回っているとき、彼女は影印本を読んでいた。


入社1年目、配属されてすぐのことだった。
当時まだ、実家に住んでいた私は、その電話を受ける少し前、
何か、風にくるっと身体を包まれた気持ちになって、
それは私の周りを一周してすぐに次のどこかへ駆け抜けて行った。

直後、携帯が鳴る。悪寒が走った。



「有紀、美帆が死んだ……」




そのきれいな容姿とは正反対の、悲惨な死に方だった。
彼女が亡くなる前の日、ひどい嵐の夜だった。
会社から帰ってきた22時くらいは相当ひどく、
駅は千葉の片田舎にも関わらず、異常な混み方をしていた。

にも関わらず、彼女はオリンピックに出場して帰国した彼に
とにかく早く会いたい、その一身であの台風の中、車を出した。
そして間もなく、道路わきの幅1.5mの用水路。
軽自動車は横転しながら、きれいにその1.5mの用水路にはまった。
しかも、逆さづりの状態で。
普段は用水路、その日は氾濫した川のようだった言う。
開けられないドア、朝まで、誰にも気づかれなかったという。
遺体を回収したとき、彼女の手には携帯が握り締められていて、
リダイヤルは、実家だったという。

父親は葬式でその話をして、泣き崩れた。
母親は、娘と同い歳の私たちに、「どうか、生きてください」と、
弟は、「忘れないで、ください」、そう言って深く、頭を下げた。







あれから3年が経った。


あきとご飯を食べているときの話。
「なんかないつでもいいから、友情系の歌詞、 作ってくれへん?」

1曲また、できそうだ。
タイトルは、まつり。

彼女の在籍していた教授は、
「あなたが祀られる側に行ってどうするの……」
と、額に手をやった。
季節は立夏、今日は久しぶりに彼女を偲んで
花を活けたいと思う。
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[2007/05/12 10:38 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
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