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しあわせの記憶
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しあわせの記憶、それはこの小さく光り輝く赤い玉の数々。
小指の爪ほどのこの果実が、しあわせの記憶。

この木が大好きだった。
たまらなく好きだった。
そこには封をしていたつもりだったのに、
しあわせな記憶は表裏一体、悲しみの記憶。
私を決して放してはくれない。

突然、表札は変わっていた。
意味も「意味」すら知らない子どもは、
おそらくその時から「直感」が冴える子どもになった。
でなければ、表札が変わったことに涙する幼子が、どこにいるのだろう。
そのときも、果実はきれいに実をなし、光輝いていた。
鬱蒼とした裏庭で、ただそれだけは、輝いていた。
ただ、その木だけが優しく微笑んでくれた。

子どもの頃の写真を見る。
どれも作り笑顔が歪んでいる。
最近の写真を見る。
どれも作り笑顔が決まっている。

花屋もろくにしらないこのユスラウメの木は、
6月の収穫に向け、一年苗ながらも小さな緑の小粒を赤に染めようとしている。
しあわせの記憶、それを手元に置いた理由など、分からない。
ただ確かなことは、私のしあわせの記憶の木は、
「ここ」にはない、それだけだ。
ならば外のこのユスラウメは、何の木なのだ。

オニィがいった。
「それは、お前のしあわせの記憶なんだな。よし、それは植えような」
その声だけが、空っぽになった頭の中を、何度も何度もこだまする。

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[2009/05/24 09:21 ] | 未分類 | コメント(0) | トラックバック(0)
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